読谷焼北窯・松田共司 指描青釉流し掛け打ち尺皿

平成24年度の 日本手仕事優品展 出品作品のご紹介です。 
松田共司君の優れた皿づくりはおおらかで
器体そのものに琉球伝統の力強さを感じますが、
その皿の上に白化粧土を掛け、瞬時に、
指で大胆に自由奔放に描き出したこの皿は、
白掛けのみで焼成したとしても人を引きつけると思われるほどです。
さらに施釉は青地釉を差し、
しかもそれを打ち流す大胆な方法をとっているところに魅力があります。
今展示会の中でベスト10に入れたいほどのものでした。

読谷焼北窯・松田共司 二彩点打6寸蓋物

平成24年度の 日本手仕事優品展 出品作品のご紹介です。

松田共司君のロクロ技術は現在の沖縄の陶工たちの中でも際立っており、

しかも琉球伝統の深みがあり反り上がった皿類や円形のいわゆる袋物づくりも、

たいした削りもせずにつくれるほど優れています。

二彩とは呉須釉と飴釉を筆に含ませ、器体に落とし打つ手法を言います。

器体のスペースに2つの釉薬を素早い作業によって施さなければならず、

それが上手に収まって繰り返しの仕事の熟練度が高いため

無意識にできるからでしょう。

この二彩点打は他に緑、飴などありますが琉球時代からの

「ヤチムン」には必ずと言っていいほど表れる伝統的な模様なのです。

それをかつてのよき「ヤチムン」と同じレベルで、今もこの仕事が続けられており、

今回のもまた派手さが押さえられて、

日常使いにうってつけの容器として推薦出来るものです。


小鹿田 柳瀬朝夫 飴釉青打掛8寸鉢

平成24年度の 日本手仕事優品展 出品作品のご紹介です。 

小鹿田と言えば柳瀬朝夫さんというくらい有名な老陶工ですが、

今から20年ほど前までは必ず日本民藝館展で力強く逞しい、

いかにも小鹿田の大壺、大甕類が生まれて展示されたものでした。

彼も70歳を越え、腰も痛めたことで、ここ10年は大物は出来ず、

中級品ばかりをつくっており、これが今わりと都心のギャラリーやショップで

販売されるのが目につきます。

ロクロ技術もしっかりしたものを持ちながら、

寄る年波からか力が落ちているのが残念。

彼が10年以上前につくったものが倉庫にたくさんあり、

その中から当時の優れた朝夫さんらしい仕事のものを選ぶことが出来ました。

10年以上前のものですが24年度に見つけたものとして選んだのです。

今回の展示会では昔の朝夫さんらしい、

いわば凄みのある雑器類がたくさん出品されています。


小久慈焼(岩手県久慈市)飴釉7寸片口

平成24年度の 日本手仕事優品展 出品作品のご紹介です。

小久慈焼は厳寒の地での民窯として知られ、

とりわけ口が長い片口が特出した秀品として日本各地の民藝館にも展示され、

古作品見る機会が多いことと思います。

しかし口が長過ぎることで破損しやすいがため、

なかなか一般には普及されてませんでした。

この片口の口の長さを1/3程度に縮めたのがこの片口です。

飴釉の深い味わいが陶土の白さに被さることにより一段と映え、

伝統をふまえた本体の鉢がとてもすっきりした形として残ります。

この程度の口の長さは縮めても、

小久慈焼のかつてのよさを今も伝えてくれるものとして推薦しました。


温泉津・森山雅夫さん 鉄釉白覆輪急須、湯呑茶碗

平成24年度の 日本手仕事優品展 出品作品のご紹介です。

故河井寛次郎師、晩年最後のお弟子さんとして知られる森山さんは、

その後民藝派作家の倉敷市酒津焼・武内晴二郎氏の下で6年間職人として働き、

故郷島根県に戻りはや40余年。

独立した頃は、河井寛次郎の弟子であり、その日常雑器を手がけてきたことが

有名だったせいか、当時、各地の民芸店から大変な注文が来てなかなか一般には

入手出来ないくらいの時代がありました。

とりわけ呉須釉、筒描き(イッチン)模様をふんだんに作風に取り入れたことで、

河合色が色濃く、大人気のつくり手でもありました。

私とはその頃からのおつきあいで、温泉津陶土の陶質に着目して

洋食器をつくっていただきました。

それが今では定番製品にもなっております。

呉須釉や灰釉、それに瑠璃釉などの河合譲りの特徴的な釉薬や酸化第二鉄で赤化粧し、

その上に白土で覆う白覆輪という河合の技法をこのような日常雑器にも適用しています。

今回のこの急須は鉄色が極めて美しく焼き上がり、白との相反具合が際立ち、

また自然な風情を醸し出しているのです。


秋田角館 佐藤定雄、智香さんがつくる胡桃皮のラック(容器)

平成24年度の 日本手仕事優品展 出品作品のご紹介です。
本来は牛馬の飼い葉カゴ用の粗雑につくられた大きな容器でしたが、
現代的に活用すべく小さくしたアイデア製品で
このところ人気が高いカゴとなっています。
ここ数年、いい材料が入手できたときにつくってもらってきました。
その人気の理由は、山胡桃の樹皮という自然素材を編み込んだものが、
今のような軟弱な現代において、何かしらのインパクトを
与えてくれるからなのでしょう。
用いる樹皮質、切り採った長さ、幅に応じて、
様々なサイズでつくられるもので、一定した寸法のものは出来にくいのですが、
2点ともこれまでにない優れたカゴなのです。
いかにも秋田地方の森林山奥から抜け出たような
力強さと明るさをもった編組品の優品と推薦いたします。

北窯 松田共司作 指描紋タワカシ

平成24年度の 日本手仕事優品展 出品作品のご紹介です。
タワカシとは本来、荒焼(アラヤチ)の焼き締めで作られたものです。
通称「鬼の手」と謂い、かつては水筒代わりとして
かつて琉球の民衆が使った容器でした。
糸満の海人(うみんちゅ)がサバニに大量に積んで船出し、
海賊などと遭遇した際にこれを武器にして渡り合ったと伝わり聞きます。
素焼きゆえ、気化熱によって水は腐らないという利点で大量につくられました。
筒長の細身で、頚から口縁周りに掛けての締まりが独特の形です。
この形を今に活かしたいので北窯の松田共司君にお願いしてつくってもらいました。
白化粧し、おおらかな指描きをしたところ、白化粧土が押しやられ
指描きという個性的な技法を隠すような自然性を醸し出す模様となり、
さらにコバルト釉を大胆におおらかに掛けたことで
力強さとたくましさを見せてくれる逸品となりました。

小田原 大川木工 拭漆お椀類

平成24年度の 日本手仕事優品展 出品作品のご紹介です。
グラフィック社「民藝の教科書③ 木と漆編」で紹介した
小田原・大川木工所のお椀類。
通常だと拭漆は3度ほどの塗りの回数。
そのため、一般には小田原漆器は安物のイメージが強いため、
そのことを大川木工の当主に伝えて「拭漆仕上げ何回なら絶対安心か」と
聞いたところ、「10回なら」と答えてくれたのでお願いしました。
出来上がりは艶が活き活きとして別物のような仕上がり、
10回拭漆を施すと従来のものと格段の相違があります。
価格は通常の倍になりましたが、
手間の割には安いと、嘆かれてしまいましたが、
自信を持っておすすめできる小田原の改善拭漆お椀類です。

「平成24年度の日本手仕事優品展」始まりました

「24年度の日本手仕事優品展」初日、今日と大勢のお客様に来ていただきました。 
心よりお礼申し上げます。
初日、寒い中を並んでくださった方々、風邪など引かれませんでしたか? 
皆様の熱意に答えるべく、我々スタッフも頑張ります。 
昨日、今日とご来店が無理だった方も、落ち着いた中で、
ゆっくりお気に入りの一品を見つけに、どうぞご来店ください。 
優品、逸品はまだまだございます。
久野の逸品解説もブログで続きます。

明日から平成24年度の日本手仕事優品展

今日は明日からの24年度の日本手仕事優品展のための展示替え。 
3時になったら、今までの展示をさぁーっと移動させてお掃除から始まります。 
なぜかみな無口で集中力はすごいです。
この2人、動きが早い早い!
「ちょっと止まって」「だめぇ」と言う事でこのボケボケ写真。
 
やさしいMさんだけが止まってくれました。
ちょっとわざとらしいですね(笑)
Tさんも、並べる物をどんどん運んできます。結構重いです。
今回は中川原さんを始め、美しい篭も、色々ございます。 
次回は製作が不可能になるかもという貴重なかごも。
さてこのがらんとした店内がどのように変化したか。 
是非ご覧になりにいらしてくださいね。 
日本の手仕事の力強さ、美しさを実感して頂けます。

久野R


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