仕入れ日記・小鹿田焼共同窯 2018年2月窯出し

小鹿田焼共同窯の窯出しに小鹿田を訪ねました。

 

寒波の影響で、九州は雪が降ったり止んだりの天気です。

平野部はほとんど積もっていませんでしたが、

小鹿田に至る2kmほど手前から積雪が多くなり、道は凍結状態。

谷間に位置する小鹿田周辺はなかなか雪が解けませんし、

気温も市街地よりもだいぶ低いです。

 

小鹿田に入ると、雪化粧した登り窯が迎えてくれました。

なんと、水路の水が凍っています(写真左下)。

ここまでに冷えるのはめったになかったことだそうです。

 

そんな中でも窯出し自体は順調でした。

今回は柳瀬朝夫窯、坂本浩二窯、黒木史人窯の3窯元の窯出しです。

 

朝夫さんの窯は、朝夫さんらしい器が健在です。

裕之さんも、8寸ほどの鉢などを多く作っていましたが、

いずれも朝夫さんの力強さを彷彿とさせるものでした。

 

浩二さんの窯も良い焼きあがり。

今回出来上がっていた大壺(写真の下3つ)。

浩二さんの凄さを改めて感じさせる出来です。

青地釉は強く焼かなければうまく発色しない為にバランスが難しく、

地に膨れが出てしまうこともしばしばですが、

今回は焼きあがりも完璧でした。

 

さて、今回の訪問では一つニュースがあり、

小鹿田の現役陶工の中でもっともベテランである黒木力さんが

ついに引退されるということでした。

力さんは、息子さんを早くに亡くし、一人でロクロを回していました。

息子さんの奥様である孝子さんが当主となり、窯を守ってきました。

今年の窯焚きは家族でされたそうですが、大変な苦労だったことと思います。

 

今年88歳になられますが、まだまだお元気な力さん、

これからも仕事を続けていってくれればと思っていましたが、

お年を考えれば仕方がないことなのかもしれません。

お疲れ様でしたと申し上げたいです。

 

 

窯出しの翌日には雨が降り、雪もだいぶ解けたようでしたが、

その翌日にはまた雪が降りました。

筑後平野は真っ白。小鹿田にも雪が積もったそうです。


高速道路が通行止になるなど混乱に巻き込まれつつ、九州を後にしました。


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