仕入日記 沖縄読谷山北窯 松田共司工房 宮城工房

まだ梅雨明けしない蒸し暑い沖縄へ、仕入れのために窯出しに
行ってまいりました。気温も湿度も高い中、北窯ではまだ熱を持った
登り窯でやちむんの窯出しが始まっていました。

今回の松田共司工房のやちむんは、焼きも安定していて、藍唐草や
葉紋など絵付けの美しいものが沢山生まれていました。
その中でも共司さんに注文して作ってもらった8寸ワンブーは
美しく、目を引きました。


共司さんに白掛けのみのワンブーを持ってもらいました。
以前、壺屋で目にした古作のワンブーと変わらない力強く美しい形。
碗の部分がおおらかさをもって立ち上がり、かっちりとした縁が全体の
形を締めています。絵付けが無い物ですが、かえってその形の美しさが、
共司さんの腕の確かさが見えます。
「これはよく出来たねー。うれしいよー。」と、共司さんも笑顔です。


宮城工房の物も、いつもどうり素朴で力強く、焼き上がりも美しい物を
選びました。


今回の窯出しの物は9月にもやい工藝の店頭に並びます。ご期待ください。


共司工房、宮城工房共に、7月に開催する「もやい工藝・涼夏の会」用にも
涼しげなものを選びました。一足先に、こちらも是非ご覧下さい。


仕入れ日記 小鹿田焼共同窯 2018年4月窯出し

鎌倉では「やちむん展」開催中ではありますが、

そんな中小鹿田共同窯の窯出しに行ってきました。

今回は、坂本浩二窯、黒木富雄窯、柳瀬晴夫窯の窯出しです。

 

4月にもかかわらず、最高気温30℃を記録した日田。

小鹿田は日田の中心部から離れた山間部にあるためか、

多少は涼しく感じられるものの、この日も初夏を感じさせる陽気でした。

 

 

窯出しされたものが仕分けされた黒木富雄窯。

 

どの窯元も上がりは良かったようです。

気候が乾燥していた為か、窯焚きの時間がいつもより短かったとか。

薪が乾いていたからではということでしたが、

自然の力を利用した登り窯の窯焚きならではです。

 

今回も登り窯らしい、力強い器がたくさん生まれていました。

現在やちむん展開催中のため、ご紹介するのは少し先になるかと

思いますが、どうぞお楽しみに。

 

同じく共同窯で、次に窯焚きをする黒木史人窯を覗くと、

夫婦そろって窯詰めの準備中でした。

 

器を重ねて窯の中に入れる為、器同士が重なる部分の釉薬を剥ぐ作業です。

しっかりと中心が揃うように重ねます。

 

家族で仕事をする小鹿田ならではの風景です。

 

例年小鹿田では、5月に「唐臼祭」という

小鹿田焼窯元主催のお祭りをしてきましたが、

昨年7月の豪雨災害の影響がまだ残っていることから、

今年は開催が見送られることとなりました。

小鹿田集落内で被害を受けた唐臼や採土場の修繕は、

概ね順調に進んでいるようです。

一方、近隣の大規模な土砂崩れがあった箇所などは、

仮復旧のままの所も多く、本格的な復興にはまだまだ時間が

かかるのではと思われます。

少しでも早く、皆さんが安心して暮らせるようになることを願ってやみません。

 

なお、店頭で募らせていただいた小鹿田の災害支援募金は、

累計¥426,907となりました。

手仕事フォーラムを通じて、小鹿田焼協同組合に寄付致しました。

募金は3/31をもって終了いたしました。

たくさんのご支援に心から感謝申し上げます。


仕入れ日記 沖縄・読谷山北窯 松田共司工房・宮城工房 

 

「やちむん展」の仕入れの為に、沖縄読谷山北窯に行って参りました。

4月の沖縄は、時折もくもくと雲が現れるも晴れの日が続き、

涼しい風が心地よく吹いていました。

 

 

今回も沢山のやちむんが生まれていました。

 

共司さん自身が古典を意識して作ったという

・線彫り色差しのチューかー

・緑釉掛けや藍絵付けの渡名喜瓶

皿やマカイ、湯呑みなどの食器類も形良く美しいものを

1つ1つ手にとって選んできました。

特に皿は、表面の色合いが窯変で白化粧の地部分がチリチリと変化し、

色を乗せた部分の際が滲んだようになって、なんとも言えない味わい深さがあります。

 

松田共司さんです。ご自身でつくった蓋物を持ってもらいました。

共司さんらしい大らかな丸い曲線が魅力的です。

三彩点打も飴釉と緑釉が明るく美しい色です。

 

そして、写真に撮ることは出来ませんでしたが、宮城工房でも

・宮城さんがつくった力強い藍唐草の大皿

・今回久しぶりに絵付けをした鉄とオーグスヤーの幾何紋の皿類など

焼き上がりの良いものを選んできました。

 

今回の窯出しのものは、もやい工藝「やちむん展」に並びます。

どうぞ、ご期待ください。

 

「やちむん展」

4月21日(土)〜5月14日(月) ※火曜定休

AM10:00〜PM5:00

 


仕入れ日記・小鹿田焼共同窯 2018年2月窯出し

小鹿田焼共同窯の窯出しに小鹿田を訪ねました。

 

寒波の影響で、九州は雪が降ったり止んだりの天気です。

平野部はほとんど積もっていませんでしたが、

小鹿田に至る2kmほど手前から積雪が多くなり、道は凍結状態。

谷間に位置する小鹿田周辺はなかなか雪が解けませんし、

気温も市街地よりもだいぶ低いです。

 

小鹿田に入ると、雪化粧した登り窯が迎えてくれました。

なんと、水路の水が凍っています(写真左下)。

ここまでに冷えるのはめったになかったことだそうです。

 

そんな中でも窯出し自体は順調でした。

今回は柳瀬朝夫窯、坂本浩二窯、黒木史人窯の3窯元の窯出しです。

 

朝夫さんの窯は、朝夫さんらしい器が健在です。

裕之さんも、8寸ほどの鉢などを多く作っていましたが、

いずれも朝夫さんの力強さを彷彿とさせるものでした。

 

浩二さんの窯も良い焼きあがり。

今回出来上がっていた大壺(写真の下3つ)。

浩二さんの凄さを改めて感じさせる出来です。

青地釉は強く焼かなければうまく発色しない為にバランスが難しく、

地に膨れが出てしまうこともしばしばですが、

今回は焼きあがりも完璧でした。

 

さて、今回の訪問では一つニュースがあり、

小鹿田の現役陶工の中でもっともベテランである黒木力さんが

ついに引退されるということでした。

力さんは、息子さんを早くに亡くし、一人でロクロを回していました。

息子さんの奥様である孝子さんが当主となり、窯を守ってきました。

今年の窯焚きは家族でされたそうですが、大変な苦労だったことと思います。

 

今年88歳になられますが、まだまだお元気な力さん、

これからも仕事を続けていってくれればと思っていましたが、

お年を考えれば仕方がないことなのかもしれません。

お疲れ様でしたと申し上げたいです。

 

 

窯出しの翌日には雨が降り、雪もだいぶ解けたようでしたが、

その翌日にはまた雪が降りました。

筑後平野は真っ白。小鹿田にも雪が積もったそうです。


高速道路が通行止になるなど混乱に巻き込まれつつ、九州を後にしました。


仕入れ日記 2017年9月14日 読谷山北窯 松田共司工房 宮城工房

読谷山北窯へ仕入れのために窯出しに行ってまいりました。

台風18号の影響で雨や風が強い中での窯出しです。

 

窯の皆さんは「これぐらいだったら大丈夫ですよ」と、

いつも通りに窯出ししたものを工房に並べていました。

 

共司さんの工房の様子です。

皿やマカイなどの器が多い半面、カラカラやチューカーなどの

立体的なものはいつもより少ない印象でした。

 

様々な技法で美しいものがたくさん生まれていました。

 

「今回は八寸皿と七寸皿をたくさん挽きました」と共司さん。

その中でも眼を引いた、イッチン葉紋の皿を持ってもらいました。

スピード感のあるイッチンでの絵付け。

地の部分が赤茶やオリーブグリーンに窯変し、見所がたくさんあります。

 

手前に見えるのは、共司さんが古典をうつしたという鉢と皿です。

「一所懸命昔のものに近づけようと作るんだけど、

 見込みの広さや外から見た形とか難しいねー」

毎窯何か古典に挑戦し、学ぼうとする共司さんです。

 

そして、宮城工房も量は少ないですが、

宮城さんらしい骨格のある皿や力強いイッチン唐草の絵付けなど、

美しいものを選んできました。

 

今回の窯出しのものは、11月にもやい工芸に並ぶ予定です。

ご期待ください。


仕入れ日記 小鹿田焼共同窯(黒木富雄(昌伸)窯、黒木史人窯)後編

そんな中、共同窯(黒木富雄(昌伸)窯、黒木史人窯)の窯出しです。

豪雨の影響で半月ほど遅れての窯焚きでした。

ちょうど台風の接近と重なり、強風が吹いた為に火が暴れたそうですが、

上がりにはそれほど影響なさそうです。
他にも個人窯の坂本義孝窯が窯出しをしており、こちらも上がりは上々の様子でした。

普段と変わらぬ窯出し、やはり出て来たものを見ていると元気をもらえます。

 

使い勝手の良い皿やカップ、鉢など、小鹿田らしい普段使いの器を中心に、

選んで来ました。入荷をどうぞお楽しみに。

 

坂本正美窯へ立ち寄ると、修理された唐臼がいつものように音を鳴らしていました。

健一郎さんも次の窯に向けて作り始めています。

 

坂本浩二窯も同じ。

このところ復興に向けた打ち合わせが多いそうで、

なかなか仕事が出来ないと浩二さんは嘆いていましたが

そんな中でも時間を見つけては、ロクロを廻します。

 

小鹿田は着実に前に進んでいます。

完全復活までにはまだ長い時間がかかるかもしれませんが、

応援していきたいと思います。


仕入れ日記 小鹿田焼共同窯(黒木富雄(昌伸)窯、黒木史人窯)前編

8/10から11にかけて、小鹿田焼共同窯の窯出しに行って来ました。

 

豪雨があったのが先月7/5。それから1ヶ月余りが経ちました。

唐臼が流されたことや、採土場が崩れたことは聞いていましたが、

実際はどうなのか…小鹿田の皆さんはどうしているのか。

ずっと心配でした。

 

日田市内から小鹿田へ向かう道に入り、しばらく進むと

小野地区の大規模な崖崩れの現場があります。

あまりにもな状況に言葉が出ません。

道は仮復旧され、交互通行で開通している状況です。

濫りに立ち入るような場所ではないことを認識させられます。

その後の道も、至る所で崩落していたり路面のアスファルトが

剥がされていたりという状況です。

 

小鹿田に入り、まず柳瀬朝夫窯へ。

一番被害がひどいと聞いていました。

唐臼の小屋の内部。

コンクリート柱の高さまで土砂や流木が入ったそうですが、

ボランティアの皆さんの力を借りてなんとか綺麗になったそうです。

 

中央右手が、唐臼を動かすための水路です。

川から取水する堰が損壊し、土砂が流れ込んだため

唐臼が動かせる状況ではありません。

(水路の土砂はその後ボランティアの皆さんにより除去されました)

 

この他にも、坂本工窯、坂本浩二窯、坂本正美窯の唐臼が流されたりしています。

流されていなくても、流木が当たるなどしたために壊れてしまったり、

水路の底に土砂が入ったためにうまく動かないなどの状況があるとのことです。

 

(後編へ続きます)

※手仕事フォーラムブログにも同内容でアップ予定です


仕入れ日記2 沖縄 読谷村北窯 松田共司工房 宮城工房

今回共司さんがつくった、白い按瓶を持ってもらいました。

白掛けのみにしたことで、形の良さや技術の高さが際立ちます。

 

 

722()からもやい工藝で始まる「涼夏の会」用にも、少し選んできました。

会に間に合うように、一足早先に届けてもらいます。

宮城工房も焼きあがりが良い物を、沢山選びました。

こちらも「涼夏の会」用にアイスクリーム入れ(古典の高盃に似ている)や

いっちんのアイスペール、その他宮城さんらしい深い呉須の皿など

夏らしいものを送りました。

「涼夏の会」に選んだもの以外は、8月にお店に出してゆこうと思います。

どうぞご期待ください。


仕入れ日記1 2017年6月29日 読谷山北窯 松田共司工房 宮城工房

読谷山北窯へ、仕入れの為に窯出しに行って参りました。

1週間前に梅雨明けした沖縄は、青空が広がり、

ガジュマルやオオタニワタリなどの植物が

強い日差しの中で生き生きと輝いていました。


工房に着くと、窯から工房に次々とやちむんが運び込まれ、

親方の指示のもと、種類ごとにきちんと並べられてゆくところでした。

チームワークが良いので、無駄の無い動きです。

今回は酸化のものが多く、特に絵付けのものが美しい焼き上がりでした。
・普段使いに良さそうな藍唐草のお皿や二彩葉紋のマカイ、

 藍点打のマカイなどの美しいものが沢山あります。

・手前に見えるのは、共司さんが今回つくったという古典写しの湧田カラカラ。

 全体の形のバランスの見事さに加えて珊瑚礁を混ぜたという

 陶土の素焼きの部分に登り窯の炎が当たり、

 赤く窯変しているところが見所の一つとなっています。

 


仕入れ日記 沖縄・読谷村北窯 宮城工房・松田共司工房

沖縄・読谷村北窯の窯出しに行ってまいりました。

4月とはいえ、まだ肌寒い沖縄です。

 

窯出しの日の天候は、晴れのち曇りのち雨。

晴れた瞬間です。

赤瓦の赤と空の青の対比がきれいだなあといつも思います。

 

松田共司さんの工房です。

窯出しされたやちむんをお弟子さんたちが手際よく並べてゆきます。

 

  

共司工房のやちむんです。

今回も1つ1つ手にとって選んで来ました。

・胴体の曲線ときりっと締まった縁の際との対比や、線彫りが見事な古典写しのカラカラ

・藍点打がかわいらしい印象の使いやすそうな小ワンブー

・溶けきらなかったオーグスヤー(青釉)のどろりとした質感が面白い、トビカンナの皿

・のびやかな藍唐草の筆致が美しい定番の7寸皿

・湧田型フィガキマカイ

ここでは紹介しきれないくらいの、魅力あるものがたくさん生まれていました。

 

松田共司さん。

 

そして、こちらに写真は載せられませんでしたが、

宮城工房でも美しい焼き上がりのものを選んで来ました。

・赤土の地が窯変でちりちりとした灰褐色になった、イッチン唐草の丸鉢

・呉須唐草に線彫を施した、宮城さんらしい素朴な美しさのある大皿 など

 

今回の窯出しのものは、もやい工藝「やちむん展」に並びます。

どうぞご期待ください。

 

「やちむん展」

4月22日(土)〜5月15日(月) ※火曜定休

AM10:00〜PM5:00



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