【一品紹介 】坂本浩二さんの一合壷

 

 

本日は、今回入荷しました小鹿田の坂本浩二さんの窯のものに、おもしろい上がりのものがありましたのでご紹介します。

 

坂本浩二さんの一合壷です。

白化粧をせず、素地に直接トビカンナを施し黒釉を掛けてあります。

 

今回の窯では、この黒釉が赤く変化していました。

高温の酸化炎で長い時間焼かれると、このように変化するのだそうです。

 

 

こちらも今回入荷しました同じ黒釉にトビカンナの4寸飯碗ですが、こちらは還元焼成されたもの。

還元炎の場合は、青っぽい緑色に変化します。

 

小鹿田の一合壷を「ウルカ壷」とも呼びますが、この「ウルカ」とは地元日田の名産品である鮎の塩辛のこと。

また、小鹿田の白化粧土は長い期間塩分を吸収すると表面がはがれてきてしまうことがあるため、塩を多く含む塩辛や梅干しやお漬物を入れてお使いいただく場合、中身を使い切るごとに一晩水にさらして塩抜きをしていただくことが望ましいのですが、こちらは白化粧土をかけずに素地に直接黒釉を掛けて焼いてありますので、そのお手入れも必要ありません。

 

高さも11cmほどで、冷蔵庫にも入れやすい大きさになっております。しっかりと立ち上がった胴回りにきりっとしたつまみ、形もとても美しく、うつわごと食卓に出していただいても映えるかと思います。

 

一合壷のほかにも、日常使いに飽きのこない美しい器がたくさん入荷しております。

雨の日が続きますので、どうぞお気を付けてお越しくださいませ。

 

 


「お菓子と民藝」ポンポンケークス×モヤイズ×もやい工藝

期間限定器の出来るまで

 

3月の中旬にスタッフの尾上さんから

「今年もポンポンケークスさんでイベントをします。

そこでイベント期間限定の特別注文の器を、もやい工藝でもつくりたいのですが。」

と、相談がありました。

イメージは、「黄色で」とのこと。

沖縄で今、上手になってきている作り手が浮かびました。

沖縄伝統の技法を生かしてもらおうと、白土を全体に引いた上に、

イッチン(筒またはスポイトに白土を入れ、絞り出しで絵付けをしてゆく技法)

で絵付けをしてもらい、黄色になるように調合した釉薬を全体にかけてもらえば、

良い器ができそうだと思いました。

 

大皿、中皿、銘々ケーキ皿、その他ケーキに合わせた器・・・

実際にケーキを乗せたところを想像しながら、形と柄を考えてゆきました。

 

 

そして2か月が経ち、沖縄から荷が届きました。

予想以上の仕上がりで、尾上さんと喜びました。

「ポンポンケークスさんのケーキを早く乗せたい!」

 

 

イッチンの盛り上がりの間や下に釉薬のたまりが出来、

黄釉の濃淡の面白さがあります。

焼きの強い部分がこげ茶色になり、黄色い部分のグラデーションと

かさなりあい味わい深いです。 表面に茶色い点々が見えるのは、

修業時代の読谷山北窯の飴釉の製法を守っているからとの事で、

この方法だと少し不純物が混じるので、調合比や焼きの調子で

この点々が出るのだそうです。 それが器に深みを添えています。

イッチンものびやかでスピード感があります。

作り手本人も「久しぶりにイッチンを沢山やれて楽しかったです。」

そんな楽しさが文様から伝わってきます。

 

この器は6月17日からもやい工藝で販売されます。

どうぞご覧になりにいらしてください。

 

次回から、このブログ上で器について書いてゆきたいと思います。


沖縄の三彩点打

GWがすぎ、初夏の気候になってきました。鎌倉では新緑で山がとても綺麗な季節です。

今回ご紹介するのは沖縄の三彩点打。
沖縄の飴釉とオーグスヤーは今の季節の新緑ととてもよく似合います。

同じ沖縄の伝統的な三彩点打ゆのみですが、作り手によって形も雰囲気もそれぞれ。

特にオーグスヤーは、焚かれたときの窯の温度や湿度によって渋めに焦げた青緑になったり優しい薄緑になったりと変化が出やすく、窯出しごとに違いが楽しみな釉薬でもあります。

同じ釉薬の同じ絵付けのものでも、違う作り手・違う窯出しのものを合わせてみられると、変化が出て面白いかもしれません。

 

もやい工藝の春のやちむん展は来週15日まで開催しております。

一年かけて集めたたくさんの作り手のものが一同に見られる機会ですので、ぜひいろいろと見比べながら、ゆっくりご覧くださいませ。


【一品紹介】水野雅之さんのマグカップ【瀬戸本業】

ようやく秋らしい空気に変わり、温かい飲み物がおいしい季節になってきました。

 

本日ご紹介するのは、そんな温かい飲み物にぴったりのマグカップ。

昔から焼き物の産地として有名な愛知県瀬戸の一里塚本業窯でつくられているものです。

 

 

大きさは二種類。

やわらかい灰釉が、ホットコーヒーやホットミルクをおいしくまろやかに引き立ててくれます。

また、一里塚本業窯の灰釉は陥入が入りやすく、使い込むほどに味わいのある肌合いに変わっていきます。

 

 

持ち手はやや大き目で、小さい方は指二本、大きいほうは指三本入ります。

 

 

また、シンプルな形に無地の釉薬のため、少し派手な柄のコースターと合わせても楽しい雰囲気になります。

今回は秋らしく、インドの赤い模様のコースターと合わせてみました。

 

季節に合わせて、いろいろなうつわを楽しまれてみてくださいね。


【一品紹介】森山窯の平皿

10月に入り急に秋らしく冷え込んできておりますが、
みなさまいかがお過ごしでしょうか。

先週末は気持ちの良い秋晴れで、 鎌倉もお客さんで賑わっていました。

 

 

本日の一品紹介では、先週末に新入荷で入りました、 森山窯の平皿をご紹介したいと思います。

 

森山窯の平皿は、 イギリスの古いピューター皿を手本に作られたもので、故・ 久野恵一の提案で山陰でもいち早くこのピューター型を作り始められたのが森山窯の森山雅夫さんでした。

 

塗り呉須と呼ばれる、 呉須釉を重ね塗りした上から石灰釉をかける深く鮮やかな瑠璃色が ぱっと目を引きますが、色の映える土台には、 高度なろくろ技術に支えられた美しい形があります。

 

 

こういった真っ平らな皿をろくろで引くにはとても高い技術が必要 ですが、 どの角度から見ても均一でゆがみのないつくりになっています。

陶工の森山さんの高いろくろ技術のなせる業です。

 

普段使いのうつわはどれもてらいのない形で、 特別目を引くことは少ないかもしれませんが、 長年の伝統と熟練の技術に支えられた形はどれも非常に見事な物ば かりです。

また、窯ごと・作り手ごとにさまざまな特徴がありますので、 ぜひ注目してご覧になってみてください。


【一品紹介】宮城正享さんの蓋物【沖縄】

本日ご紹介するのは、沖縄・読谷村北窯、宮城正享さんの蓋物です。

 

 

腰のしっかりした安定感のある形と、素朴な厚手のシルエットが魅力です。

 

イッチンは、宮城さんの得意とする技法のひとつ。

こういった小さなものでも、素朴で力強いイッチンは迫力があります。

 

 

呉須の花唐草も、華やかながら素朴な風合いで、普段使いにおすすめです。

こちらの蓋物は直径3.5寸と小ぶりですので、お料理を盛るのにはもちろん、イヤリ

ングなどの小物入れにもちょうどいい大きさです。

 

 

たくさんの方にお越しいただきました涼夏の会が終わり、9月からは沖縄の窯出しの

物が次々出てきております。どうぞお越しくださいませ。


ガラスの酒器

残暑厳しい日が続きますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。

 

気温はまだまだですが、空はだんだんと秋らしくなり、風流なお月様が見られるようになってきました。

夜、美しいガラスの器で月見酒なども良いかもしれません。

 

もやい工藝の涼夏の会ではたくさんのガラスの器を扱っております。今回はその中から、ぐい呑みを一挙にご紹介したいと思います。

 

【左から、星耕ガラス(秋田)、本宮ガラス(和歌山)、倉敷ガラス(岡山)、奥原ガラス工房(沖縄)、太田潤ガラス工房(福岡)】

 

 

現在日本にはたくさんのガラス工房がありますが、それぞれ違った雰囲気があり、深みのあるもの、おおらかなもの、優美なもの、素朴なものなど、その日の気分や飲むお酒に合わせて選ぶのも楽しみの一つです。

 

夏の夜のお供に、おひとついかがでしょうか。

 

 

涼夏の会は8月末までを予定しております。

暑い日が続きますので、どうぞお気を付けてお越しください。


【一品紹介】伊賀の白釉鉄線紋切立鉢

紫陽花の季節もすぎ、鎌倉も初夏の気候にだんだんと変わってきています。

本日ご紹介するのは、伊賀のカネダイ陶器の7寸白釉鉄線紋切立鉢です。

 

 

伊賀といえば、その熱を通しやすい特性を生かした土鍋や焙烙(ほうろく)

生産が盛んですが、こういった食卓に並ぶ器も多く作られています。

この切立鉢もそういったうつわの一つ。

伊賀特有の、小さな凹凸のある土肌が味わい深い一品です。

 

まっすぐ立った縁には、柔らかな白に鉄釉の線が一本、施されています。

 

使いやすい形と大きさ、どんなお料理とも相性のいい色合い。

これから夏に向けては、そうめん鉢や冷やし中華のお皿としても、

役立ってくれそうです。


【一品紹介】松田共司さんの切立甕

今日は松田共司さんの切立甕(大)をご紹介します。
もともとは厨子甕を作る技術を応用して作って頂いたもので、使い方は多様です。


お店にも現在2つあり、店内に活気を与えてくれています。
いつもは何も入っていないのですが、昨日お客様から大きな枝ものをいただいたので、活けてみました。


金宝樹(キンポウジュ)
沖縄はおおらかで迫力があるので、こういった派手な花を活けても負けることなく、様になります。


沙羅(シャラ)
こちらは上品で静かな花です。まだまだ蕾がたくさんあるので、これから開いてくれることと思います。北窯のやわらかい白土とよく馴染みます。

まもなく梅雨入りですが、その時はまた、傘立てとして役立ってくれそうです。
みなさんもいろいろな使い方で、季節とともに日々の暮らしを楽しまれてくださいね。

【一品紹介】唐津の七寸皿

今日は唐津・東風窯の七寸皿をご紹介します。


東風窯では温度変化の激しい割竹式登り窯を使用しており、このお皿も黒一色の地に炎の変化が強く出ており、荒っぽい土とともに魅力のある品となっています。


同じ大きさで、皮鯨(かわくじら)と呼ばれるもの。鼠色の釉に口縁を鉄釉で縁取ってあります。黒釉のものとは対照的に、静かな渋さのある品となっています。


唐津東風窯ならではの輪郭。
少し膨らみのある胴から、ゆるやかに縁へと伸びていく形がこの窯の皿の特徴でもあります。

その土地土地特有の模様や絵付けも焼物のおもしろさのひとつですが、こういった炎の変化や形の美しさがダイレクトに生きる無地ならではのおもしろさも、大きな魅力 だと感じさせてくれるひと品でした。


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